2007年09月29日

努力しても…

 林真理子さんの「夜ふけのなわとび」【週刊文春 2007年10月4日号】に、気になる一節があった。林さんは、いつも若さと美を追求し全力で努力している。正直、同世代の私から見ると、よくそこまで「美」にこだわれるものだと、半ば感心し半ば呆れている。それでも林さんの努力は、それなりの結果をもたらしているものだとばかり思っていた。ところが−。


 この頃の私はちょっとめげている。珍しく二回たて続けにテレビに出演したところ、ものすごく老けて太って映っていた。いやあれが真実の姿なのであろうが、それにしてもひど過ぎる。このところ女性誌にやたら出て、
「女は努力することが大切です」
「いくつになっても、美しさを追い求めなければならない」
 などと、エラそうなことを言っていた自分が本当に恥ずかしい。このストレスでまたつい食べてしまったではないか。


 また私の努力しない理由が増えてしまった。
のり at 23:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 林真理子

2007年09月24日

金魚の自殺

 あまりにものごとを深く考えすぎてどんどん現実離れしてしまうことがある。(特に悪い現象が起きると)原因を深刻に深刻に考えてしまいがちだ。本当はシンプルに見たほうが答えが出やすいのに…。

 タレントの劇団ひとりさんは、ベランダに日本庭園風の箱庭を作った。中には砂利を敷いて水草を浮かべたプラスチック製の池もあり、そこにペットショップで買ってきた金魚を1匹放した。水の濾過装置などもしっかりとセッティングしてあり、最期まで可愛がろうと決心していた。(「そのノブは心の扉」【週刊文春 2007年9月27日号】)


 その強い決心をした翌日、金魚は他界しました。そして、その死に様は僕を愕然とさせます。何を思ってか金魚は池を飛び出して死んでいたのです。水質や温度には十分に気を使っていたのに、金魚は何が気にいらなかったのか、まさかの自害です。ベランダでカピカピに干からびています。


 ひとりさんはふたたび金魚を買ってきた。ところが翌日またもや金魚は外に飛び出し、同じ運命に…。大きなショックを受け、金魚が自殺をした理由をああでもないこうでもないと考えこんでしまったひとりさん。ついにペットショップが儲けるための陰謀ではないかとまで妄想が広がってしまった。数日後、ペットショップへ乗り込む。


「こちらで買った金魚が二匹とも自殺したんですけど」
 すると店員は鋭い目つきになり詳しい状況を聞いてきたので、細かく説明すると、僕に言いました。
「あー。池に水を満タンにするとジャンプして飛び出しちゃうんですよ。水を半分ぐらいにして下さい」
 らしいです。今は一匹、元気でやってます。


 らしいです。
のり at 14:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 劇団ひとり

2007年09月23日

ドナルド・キーンと平野啓一郎

 奇跡の丘さんに教えていただいたのですが、読売新聞に掲載(7月31日、8月1日)されていた、ドナルド・キーンさんと平野啓一郎さんとの対談がネットで読めます。


「平野啓一郎が聞くドナルド・キーンの世界」(上)
http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20070731bk01.htm

「平野啓一郎が聞くドナルド・キーンの世界」(下)
http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20070801bk01.htm


 奇跡の丘さん、ほんとうにありがとうございました〜!

2007年09月21日

日本人も悪くない

 先日、関東に台風が直撃した。天気予報を固唾を飲んで見守っていた人も多かったはずだ。棋士の先崎学八段も順位戦を控え、大変に気を揉んでいたそうだ(「先ちゃんの浮いたり沈んだり」週刊文春 2007年9月27日号)。

 電車が動かない場合を想定し、ホテルに泊まることにしたが、実際電車はほとんど正常に動いていた。


 凄いなあ、と思った。あの風雨の中、交通の保全をするためにどれだけの人が苦労したことだろう。事故もなく動くほうが奇跡なのである。


 ああ、そうかもしれない。そういう人たちのことを忘れていたかもしれない。


 川だって溢れない。偶然ではないのだろう。昔の川はよく溢れたものだ。伊勢湾台風や神田川の氾濫の教訓はきちんと生かされている。そしてその裏には江戸時代から連綿と続く治水との闘いの歴史がある。日本は悪くない。そう、日本は悪くないのである。


 ニュースを見聞きしていると、何も信じられないような気持ちになるほど日本の欠点ばかり目についてくる。でも、誇れることだってたくさんあるんだ。あたりまえと思っていたことをちょっと角度を変えて見直してみれば、「日本は悪くない」というか「日本人も悪くない」と思えてくる。
のり at 22:31 | Comment(2) | TrackBack(0) | 先崎学

2007年09月17日

宝くじに当たった不幸

 きのう宝くじ売り場の前を通って、CNNのニュースを思い出した。

高額宝くじで不幸に? 当せん男性が語る「悪夢の5年間」
2007.09.15
Web posted at: 19:26 JST
- AP

米ウェストバージニア州マウントホープ(AP) 「当せん後の5年間で何もかも失ってしまった。賞金と引き換えに取り返せるものなら、すぐにでも返金したい」――当地在住のジャック・ウィテカーさん(59)は02年12月、米宝くじ「パワーボール」で大金を獲得した。だが幸運の女神は、まもなく悪魔に変貌する。当せんがもたらした騒ぎのなかで、妻は去り、最愛の孫娘が亡くなり、友人も背を向けていったという。


 …とある。約107億円を手にしたウィテカーさんだが、報道陣、泥棒に追われ、友人たちからは一斉に借金を申し込まれた。
 
 お金を貸したことによって友人を失い人間不信に、そしてスキャンダルに巻き込まれたことで妻が去り、誘拐騒ぎで通学できなくなった孫娘が悪い大人と付き合いだし麻薬中毒に。3年後遺体で発見された。

 やはり大金は人を惑わします。…それでも毎度毎度ジャンボ宝くじを買ってしまう私。いえ、ウィテカーさんの百分の一でいいんです。
のり at 10:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | 時事・話題

2007年09月02日

ゴキブリやないカブトムシや!

 昨夜茶の間にコオロギがいるのを発見。外に出してやろうと思ってティッシュでそっとかぶせるように掴もうとしたら、ピョンピョンと逃げてしまう。追い掛け回しているうちにどこかに隠れてしまった。

 私は基本的に虫は苦手ではなく、危険なもの、たとえば毒を持っているとか、刺すとか、噛み付くとかでなければ触ることも平気なほうだ(ただし殺せない)。例外は蝶と蛾で、これだけは見るだけで気持ちが悪い。不思議なのは、子供の頃は蝶の図鑑なども持っていてよく見ていたことだ。今思うと気がしれない。

 映画監督大宮エリーさんも今は虫嫌いなのに、子供の頃は虫捕りが好きで獲物に注射して標本まで作っていたくらいだったそうだ。エッセイ「生きるコント」【週刊文春 2007年9月6日号】にそんな話がある。それにしても、「生きるコント」というタイトルは、大宮エリーさんの生活そのものをうまく表している。

 今回の話もまさにコントだ。蚊すら殺せない大の虫嫌いの大宮さんだったが、必要に迫られてなんとかできるようになった。ところがある日の夜、窓からゴキブリが入ってきた。さすがにパニックになったエリーさんは絶叫、やがて互いに睨みあったまま…。


 おかんに電話した。おかんは必死にわたしに呼びかける。「よく聞きや!それはゴキブリやない、カブトムシや!」無理があるよ。気持ちは分かるが、ものすごく触角がぴよぴよしている。「おかん、無理だよ、とてもカブトムシに思えない」「お湯をわかして熱湯をカブトムシにかけなさい!」どっから見てもゴキブリだ。でも新聞紙もないし、殺虫剤もないから、おかんの言う通り、熱湯作戦しかない。うまくいくのか。片手鍋でお湯をわかし、ゴキブリ、いやカブトムシに近づく。一撃で仕止めないとえらいことになる。「大丈夫や、カブトムシや!」シャラポアばりの大声を出して片手鍋を振り下ろす。その瞬間、湯気が立ってゴキブリは裏返った。



 う〜ん、人生がコントなのは、大宮エリーその人だけでなく、この「おかん」から引き継がれたものだったのだ。

koorogi.jpg
ケータイを近づけたときは逃げなかったコオロギ
のり at 12:40 | Comment(0) | TrackBack(0) | 大宮エリー