本日の読売新聞文化面の「ロボット技術 あふれる需要」という記事を読んで、そんなことを考えた。マックスヴァルト研究所社長の横山雅子さんが書いていて、ロボットの研究者である専門家とエンドユーザーの間に接点が少ない点を問題視している。まず一般人の考え方の柔軟性に驚く。
例をあげてみる。高齢の男性は「じきに蛍光灯の付け替えも困難になるだろうから、ロボットタイプの蛍光灯で、簡単にできるといい」。義母の介護を3年間している女性は「食器洗浄器があるのに、介護老人のお尻を、ささっと洗浄するロボットがないのが信じられない」。介護で最も辛いのが下の世話なのだという。
そうそう、介護や高齢化に伴う不便さといったら、無数にある。そうでなくても日常生活の負担などもいくらでもある。これらに対応してくれるロボットがいたら、どんなに助かるか。何度も書いたけれど、豪雪地帯での雪おろしなど、人々に代わってしてくれるロボットがいたらありがたいだろうに。
でもほとんどの研究者は、そういった声に接することが少なく、いかに高度な技術を開発するかに専念しているようだ。それらの技術レベルを活かしつつ、役立つ商品として実用化してみて欲しいと、横山さんは書いている。横山さんがロボット関係の会に参加したとき、そんな話をしたところ――。
帰りにベテランの教授が、声をかけて下さった。「この研究を数十年やっていますが、『お客さま』という言葉を意識したのは今日が初めてでした」。うひょー、嬉しかった。ロボット技術がもっと気楽に外に出て欲しい。そして困っている「お客さま」を助けて欲しい、と心から思った。
工場などで製造に携わっているロボットは、相当な進歩をしている。これからはエンドユーサーの声を積極的に聞いて、もっと日常生活に密着したロボットの開発に力を入れて欲しい。本当に需要はいくらでもあると思うから。