タレントの劇団ひとりさんは、ベランダに日本庭園風の箱庭を作った。中には砂利を敷いて水草を浮かべたプラスチック製の池もあり、そこにペットショップで買ってきた金魚を1匹放した。水の濾過装置などもしっかりとセッティングしてあり、最期まで可愛がろうと決心していた。(「そのノブは心の扉」【週刊文春 2007年9月27日号】)
その強い決心をした翌日、金魚は他界しました。そして、その死に様は僕を愕然とさせます。何を思ってか金魚は池を飛び出して死んでいたのです。水質や温度には十分に気を使っていたのに、金魚は何が気にいらなかったのか、まさかの自害です。ベランダでカピカピに干からびています。
ひとりさんはふたたび金魚を買ってきた。ところが翌日またもや金魚は外に飛び出し、同じ運命に…。大きなショックを受け、金魚が自殺をした理由をああでもないこうでもないと考えこんでしまったひとりさん。ついにペットショップが儲けるための陰謀ではないかとまで妄想が広がってしまった。数日後、ペットショップへ乗り込む。
「こちらで買った金魚が二匹とも自殺したんですけど」
すると店員は鋭い目つきになり詳しい状況を聞いてきたので、細かく説明すると、僕に言いました。
「あー。池に水を満タンにするとジャンプして飛び出しちゃうんですよ。水を半分ぐらいにして下さい」
らしいです。今は一匹、元気でやってます。
らしいです。
