帰りがけに寄ってみると、スタンドの人が「ちょうど良いところでしたよ。今日はさっきまですごく混んでいたんですから」とにこやかに語りかけてきた。
「いえ、さっき来たらいっぱいで入れなかったんですよぉ」
「あっ、そうでしたか、すみませんでした」
「でも、なぁんで今日こんなに混んでいるんですかぁ〜?」
「明日からガソリン代が上がりますからね」
「そ、そうだったんですかぁ」……知らんかった。
ぼんやりしていたのは私だけではないようで、ガソリン代にまつわるこんな笑えるお話もあります、渡辺敏史さんの「カーなべ」【週刊文春2008年7月17日号】。ええええ、当人でないから笑えるんですよ。ご紹介しましょう、本当は深刻なお話を。
「ハイオク満タンと洗車、現金でお願します」
その日は一気に500q走ったこともあり、疲れて判断力も鈍っていたのかもしれない。ガソリンスタンドで、深く考えることもなくそう伝えてトイレで用を足した後、暇つぶしに待合室でトボけたことばかり書き連ねられた40代向け女性ファッション誌をダラダラとめくっていた。
「お客様、2万1094円になります」
……2万ってそれ、もしかしてアタイのこと?
「ええ、これ詳細です。お客さんのおクルマ、四駆だから洗車代がちょっと高いんですけど」
えーと、洗車代が3150円か。高いよ確かに。
で、ハイオク85Lも入っちゃったのか……って、@210円ってなに?
……ニヒャクジューッ?!
思わぬ3の倍数にナベアツばりのアホな驚きを隠せない僕、そしてニンマリするスタンドのお兄ちゃん。
あはは、ほんとに3の倍数だぁ。
