2008年07月11日

ニヒャクジューッ?!

 先月末の夕方、ガソリンが少なくなってきたことに気づき、いつものガソリンスタンドに行ったものの、珍しくクルマがいっぱいで入る余地がないため、ちょっと他の用事を先に済ませた。

 帰りがけに寄ってみると、スタンドの人が「ちょうど良いところでしたよ。今日はさっきまですごく混んでいたんですから」とにこやかに語りかけてきた。

「いえ、さっき来たらいっぱいで入れなかったんですよぉ」
「あっ、そうでしたか、すみませんでした」
「でも、なぁんで今日こんなに混んでいるんですかぁ〜?」
「明日からガソリン代が上がりますからね」
「そ、そうだったんですかぁ」……知らんかった。

 ぼんやりしていたのは私だけではないようで、ガソリン代にまつわるこんな笑えるお話もあります、渡辺敏史さんの「カーなべ」【週刊文春2008年7月17日号】。ええええ、当人でないから笑えるんですよ。ご紹介しましょう、本当は深刻なお話を。


「ハイオク満タンと洗車、現金でお願します」

 その日は一気に500q走ったこともあり、疲れて判断力も鈍っていたのかもしれない。ガソリンスタンドで、深く考えることもなくそう伝えてトイレで用を足した後、暇つぶしに待合室でトボけたことばかり書き連ねられた40代向け女性ファッション誌をダラダラとめくっていた。

「お客様、2万1094円になります」

 ……2万ってそれ、もしかしてアタイのこと?

「ええ、これ詳細です。お客さんのおクルマ、四駆だから洗車代がちょっと高いんですけど」

 えーと、洗車代が3150円か。高いよ確かに。

 で、ハイオク85Lも入っちゃったのか……って、@210円ってなに?

 ……ニヒャクジューッ?!

 思わぬ3の倍数にナベアツばりのアホな驚きを隠せない僕、そしてニンマリするスタンドのお兄ちゃん。


 あはは、ほんとに3の倍数だぁ。
のり at 21:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渡辺敏史

2007年08月11日

グラム単位の積み重ね

 自動車ライターの渡辺敏史さんは、「カーなべ」【週刊文春 2007年8月16・23日夏の特大号】で、クルマの減量をひきあいに、ご自身のメタボ腹を反省している。

 新しいマツダデミオは、一気に100Kgの減量に成功した。クルマにとって減量は、百利あって一害なし、なのだとか。そこで企業はそのための研究開発に力をそそぐわけです。


 個々の部品でグラム単位の軽量化を施し、それの積み重ねで10万ものグラム減に辿り着かせたわけだ。技説書にはラジオのスピーカーの材料と構造変更で0.98Kg減などと、誰がそれ知って喜ぶねんというような細かい数字が誇らしげに並んでいる。


 小さな成果も、馬鹿にできないです。積もれば山です。
 高カロリー食が大好きな渡辺さんも―、


 二桁Kcal単位のマイナスを地道に積んでいこうと自らを叱咤する。それがどうやら、ぼくのなつやすみってことで。


 人間もお腹の脂肪を何グラム、足から何グラムって、減らせたらいいのになあ。いやいやそんな夢をみているだけじゃだめだ。どうやったら減らせるか、ってちゃんと考えなきゃ! 私の場合、まずは積み重ねて3キロ減が目標なんだけど、困ったことに積み重ね方がわからない。
のり at 21:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渡辺敏史

2007年01月19日

IC免許証になったら

 私の住んでいる埼玉県では、今年から発行される運転免許証にはICチップが内蔵されることになった。現在導入されているのは東京都と4県だけだが、2年以内には全国展開されるということで、今後徐々に免許証がIC化されていくらしい。ただ、IC化と言われてもよくわからないので、たいして関心もないままだった。

 そんなとき、渡辺敏史さんの「カーなべ」【週刊文春 2007年1月25日号】に、渡辺さん特有のくだけた調子でIC化について書かれてあるのを読んで、少し分かってきた。まず免許証をIC化する理由。

 免許証をICカード化することになった決定打は、そこらのパソコン一式で見破りにくい偽造免許証が出来るようになり、銀行口座や携帯電話の架空名義契約にそれが身分証明として使われるようになっちゃったから……ということのようだ。要するに振り込め詐欺の嫁入り道具みたいなものを根絶やしにするという狙いがあるのだろう。

 そうですかあ。でも、聞き捨てならないのが、次の文。

 むしろ僕にしてみれば、今後免許を持つにあたって2つの暗証番号を記憶しなければならないことの方が面倒くさい。1つは免許の基本情報、1つは顔写真と本籍情報をICチップ内から引き出すためのそれを、呑気に生まれ年と誕生日なんかに設定しようもんなら、それこそ元の木阿弥だ。

 えっ? 2つの暗証番号? どういうことかいな? 埼玉県警のサイトを見てみると、こうなっていました。

○ IC免許証には暗証番号が必要になります

 ◎ 申請時に暗証番号を設定していただきます。

     IC免許証は、ICチップに免許情報を登録しますが、登録した情報を保護するなどのために暗証番号を設定します。暗証番号は、申請時に自分で定めていただきます。

 ◎ 暗証番号は4桁の数字を2組定めますので、あらかじめ考えておいてください。

      暗証番号は、免許証を身分証明書として利用する場合などに、相手方(金融機関など)が、ICチップに登録された内容を確認するため、暗証番号の入力を求められることがあると思われますが、その際、最初の4桁の数字で本籍・顔写真以外の免許情報が、引き続き残りの4桁の数字を入力すると本籍・顔写真が確認できます。

  (注) 暗証番号はキャッシュカードやクレジットカードの暗証番号とは異なるものとなるように設定してください。


 暗証番号を忘れたら、本人が直接免許証を持って、警察の免許窓口に行って問い合わせるらしい。どうしても忘れそうな気がする。
のり at 15:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渡辺敏史

2006年12月12日

カタログ通りにはいかない

 自動車ライター・渡辺敏史さんの「カーなべ」【週刊文春 2006年12月14日号】で、ADSLとクルマの燃費について書かれていました。この2つの共通点は、どちらも素人から見ると「話が違うぞ」と言いたくなることです。

 渡辺さんはADSLの24メガ繋ぎ放題というパックに加入したものの、いざ接続してみたら2メガ強くらいの速度でしか繋がらないことに怒っています。基地局から離れているので遅くなってしまったのですね。でも、

 素人にしてみればそんなこたぁ知ったこっちゃない。仕様だの理論値だの、ご託はええから約束の24メガちゃっちゃと出さんかいと、僕は電話会社に幾度か文句を垂れたことがある。

 利用者側がチェックするのではなく、電話会社が調べて、お宅ではこれこれの速度しか出ません、と前もって教えてくれて、それに合った契約を結ぶべきではないのかなあ、と私も思いました。なんか騙された感じがしますよね。

 次に渡辺さんは、自動車の専門家としての立場から、素人にはわかりにくいクルマの燃費について説明しています。カタログ上の燃費の数値が実際とは違うことはよく知られていて、私など「現実的な数値でなかったら意味ないじゃん」と思っていました。

 ただ燃費はネットの理論値と違って、公的な試験場で車を走らせ計測し確認された数値が記載されるので、それなりの数字なのだとか。

 各自動車メーカーには大抵、ガソリン1滴を踏み分けるほどの神業的なアクセルワークを持つテストドライバーがいる。新型車を開発するエンジニアは、目標燃費にどうしても0.3km/L届かないなんて時に彼らの職人芸にすがりつてい計測を迎え、上司のお叱りをなんとか免れるということも多々あったという。

 実測値とはいえ、私たちが生活の中で運転するのとは環境も運転者の技術もまったく違うようです。カタログには「10・15モード燃費」とあって、10モードは市街地に近く、15モードは郊外の条件の良い道路を想定した走行パターン。つまり「10・15モード燃費」というのは、都市〜郊外を想定した走行パターンでの燃費を計測し、その平均値を示したものだそうです。

 そんな10・15モードという基準が現在の交通環境とかけ離れていることは常々指摘されていて、より実情に即した計測方式への変更が検討されている。早ければ2010年頃には、もう少し白々しくない燃費の数字がカタログに収まることになりそうだ。

 他にもカタログの数値が現実離れしているものって、ありますよね。素人にも実感できるものにして欲しいです。
のり at 10:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渡辺敏史

2006年06月26日

ドライブレコーダーと練馬タクシー

 渡辺敏史さんの「カーなべ」【週刊文春 2006年6月29日号】のタイトルは「ドライブレコーダー、知ってる?」。…知りません。でも、飛行機でいうフライトレコーダーみたいなものかな、クルマ用に同じようなものがあるのかな、と読み始めた。やはりドライブレコーダーも、不幸にも交通事故が起きてしまった場合、その原因究明に役立てる機器のようだ。

 ルームミラー部に取り付けられたそれは常時走行状態をカメラで捉えており、衝突や急ブレーキなどで発生する衝撃を内蔵のセンサーで感知すると、その瞬間から前後20秒程度の映像をフラッシュメモリーに記録する。
――のだそうだ。

 それによって、事故直前からの映像が残されるというわけだ。ドライブレコーダーは、日本交通事故鑑識研究所と練馬タクシーが共同で開発したもので、そのきっかけは交通事故遺族の要望だったという。しかし皮肉なことに――、

 自社のタクシーにそれを取り付け実走テストを繰り返すなどして尽力した練馬タクシーの社長さんは、機器が普及し始めた昨年、交通事故で亡くなったそうだ。あんまりな話だと思う。

 本当に、なんということだろう…。
しかしながら、ドライブレコーダーを装着したタクシーは増えているそうだ。乗用車用も5万円前後で発売されているとのこと。裁判での証拠採用の事例も出始めている。ただ、事故が起きてしまってから、誰の過失か、本当の原因は何か、などの解明に役立つとしても、それだけでは人的要因で起きた事故はあまり減らないような気もするが、実は、他にも効果がある。

 もめ事の解決に使うエネルギーが低減出来るだけでなく、ドライバーに無茶な運転をさせない見張り役としての効果も高い。壊れた車両の修復代金も、ひいては燃料代も節約出来るかもしれない。タクシー会社がドライブレコーダーの採用を推し進める最大の理由だ。

 渡辺さんは、運転手さんが見張られていることに慣れてしまえば、無駄かもしれないとも言っているけれど、どうなんだろう。それでも自然と無茶な運転は減るだろう。一般の乗用車にもすべて取り付けられる時代が来るかしら。もしそうなったら、運転の下手な私は…「あ〜緊張する〜!」

★わたなべとしふみ
自動車ライター 1967年小倉生まれ。
現所有車はドノーマルのRX-7とVWルポGT1。
ドライブレコーダーの共同開発に尽力したのは練馬タクシー社長・桜井武司さん(享年64)。
謹んでご冥福をお祈りします。
===ページ欄外より===
のり at 10:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渡辺敏史

2006年02月23日

クルマの体重を知る

 一応毎日体重を計っている。百グラム単位でグラフにしているので、変化がわかりやすい。500g増えると、グラフがピンと右上がりになってしまい、「なんでこんなに増えたんだろう」と憮然としてしまう。一般人はこんな嘆きで済むけれど、スポーツの世界となると大変な問題になってしまう。ジャンプの原田選手が失格になったことはまだ記憶に新しい。残念なことに体重が規定より200g足らなかったのでした。

 自動車ライター・渡辺敏史さんは、「カーなべ」【週刊文春 3月2日号】で、その話題から車の重量税の話を展開している。まず、原田選手のことを、あるテレビ番組の司会者が、かなり怒っていたらしい。それで渡辺さんは、

 勘違いとはいえ、ウンチ一回にも満たないたった200gの管理にしくじったくらいで門外漢に全国ネットで頭ごなしに叱られる。五輪選手の怖さや厳しさに比べればウチらの世界なんかユルいもんで……と思ったが、実はこんな話はクルマの中にもあったりする。一番身近なところにありながら軽視されがちな数字として、クルマの体重はまさにそれにあたるだろう。

 車の体重が結びつくのが重量税ということなんですね。たとえば、トヨタヴィッツのグレード「F」の場合、エンジンによってカタログ車重が980sか1010sになるらしい。重量税は1000s以下の区分から、500sごとにあがるようになっている。従って980sと1010sでは別の区分になってしまい、金額にすると年間6,300円の差になるそうだ。その程度の金額は気にならない、走りにゆとりがあったほうが良いという人は別として、少しでもランニングコストを減らしたいと考えている人には良い情報だと思う。

 新車購入の際は3ケタ万の払いの中に紛れ込んで目立たないものの、車検の際にその紙一重の差を知り唖然としても後の祭りだ。原田の200gを教訓に、この3月決算でクルマをお求めの際にはぜひカタログで車重確認をお忘れなく。

 というのが、渡辺さんからのアドバイスである。体重管理って、いろんな意味で大切なんですね。
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2006年01月12日

雪おろしロボット

 屋根からの雪おろしや雪かきで、もう雪国の人たちは疲労困憊だという。雪による痛ましい事故も毎日のように聞く。なんとかならないんだろうか。つい「雪を溶かす物質を見つけて、それで作ったシートかなんかを屋根に被せておけば、降ってきた雪がどんどん水になって流れちゃうなんて、どうかなあ?」などと漫画のようなアイディアだけは出すものの、何の知識も持っていないので、あくまでも口先だけ。でも世の中には賢い人がいくらでもいる。廃棄物や不要なものから、新しい特徴を見つけて役に立てるとか、日本人は得意だろう。安い材料や工夫で、せめて屋根の雪おろしだけでもしなくてすむように、誰か発明して欲しい。

 そんなことを考えていたところ、渡辺敏史さんの「カーなべ」【週刊文春 1月19日号】を読んで、将来はロボットで「雪かき」という手もあるんだなと知った。ただし安上がりというわけにはいかないだろうけど…。渡辺さんは、ホンダのアシモの進化について書いている。ニュースでアシモの走行デモを見たのだそうだ。

 今度のアシモは従来の倍、時速6Kmで走ることが出来る。左右の足運びの間には一瞬ながら両足が地を離れる、そんなところも人間に近づいているという。
 その走行デモが衝撃的だった。両手を振りながら8の字を描いて淀みなく走る、その姿に僕は、初めて人がアシモに超えられる、そして自分がとっちめられる日が見えたような気がした。

 そのせいか、とうとう「警視庁」と描かれたアシモに逮捕されかけた夢を見てしまい、走って逃げようにも、アシモの方が脚が速かったそうだ。

 ロボットはこれから家庭で人間の手助けをするようになっていく。
 たとえば徹夜で看病をしたり体の不自由な人をベッドまで抱えたり、重いものを運んだり雪かきをしたり……と。そんな家庭用ロボットは先々、自家用車と同等の普及をみせるのではないか。そこにホンダは商機をみいだしているし、国家も産業創出の柱として期待してもいる。
 
 ここに「雪かき」とあるから、雪おろしだって出来るようになるかもしれない。それにしても、今のあの雪、すぐになんとかならないんでしょうか。良いアイディアのある人、どこかにいるんじゃないですか。
のり at 23:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渡辺敏史

2005年12月11日

ハイブリッドもターボも

 初めて「ハイブリッド」という言葉を聞いたのが、「ハイブリッドコンピュータ」で、アナログとデジタルの両方の機能を持ち合わせているとか何とか、そんな感じの説明だった。だから、ハイブリッドをアナログとデジタルを組み合わせたものだと思い込んでいた。ところがクルマに「ハイブリッドカー」というのがあると知って、わけがわからなくなっていた。あとから聞くと、ガソリンと電気というように複数の動力源によって走るクルマのことだったのだ。つまり異種のものを混ぜ合わせたのがハイブリッドだと、やっとわかった。

 自動車ライターの渡辺敏史さんが福岡の実家に戻って、お父さまのクルマ購入について話し合っている。(「カーなべ」【週刊文春 12月15日号】)専門家の息子の話をじっくり聞くかと思いきや、どちらかというとトヨタに洗脳されている感も。小さい車をすすめる息子の声を無視して…。

「駅前に出来たレクサスっちゅうのはええみたいやの」
 ……トヨタのPR活動はここまでクルマに無頓着な男に入れ知恵するほど行き届いているということか。

「レクサスなんざ十年早いわボケ」
「十年待っとったら命ないわアホ」
 先祖の墓参りの車中で罵り合いを繰り広げつつ、8年落ちのマークUは淡々と僕らを乗せて走る。

 ご先祖さまも「そんな険悪な親子で墓参りに来るな〜」と言っているかも。それでも、これが最後のクルマというお父さまの覚悟を感じた渡辺さんは、こんどはプリウスをすすめてみた。

「プリウスっちゅうのは、あのハイブリッドか」
 ……トヨタのPR活動はこんな田舎の相撲好きの男に入れ知恵するほど行き届いているということか。

 お父さまは「ハイブリッド」をご存知だったんですね。

「ハイブリッドっちゅうのはなんや、あのターボとかそげなのと一緒か」
 頭の中でハイブリッドという言葉を、わざわざ真逆に変換しているその人は、定年まで公立中学で教壇に立っていた。教えていたのは英語である。

 いま大笑いしている方。水を差すようですみません。こんどはターボがわかりません。 
のり at 12:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渡辺敏史

2005年10月29日

モーターショーのピカピカ床

 自動車ライター・渡辺敏史さんの「カーなべ」【週刊文春 11月3日号 P.132】を読むまで、モーターショーというものは、ただクルマを宣伝する華やかな場所だと思っていた。ところが、東京モーターショーにしても、渡辺さんのようにマスコミ向けのプレスデーに行く人たちにとっては、すさまじい戦場のようだ。当日、殺気立った雰囲気に押され気味の渡辺さんは、販売末期の軽自動車の中でメモをとっていた。

 と、そうしていると横にある同じような処遇の軽自動車の周囲で、必死に物差しを当てている背広の人に遭遇する。或いは目玉の展示車の車内で恋人さながらに延々と語らう背広姿の二人組とか、地べたに這いつくばってそのクルマの底面を撮りまくるまたしても背広二人組とか……。

 ここまで読んでも、クルマに疎いせいか、何を意味しているのかわからなかったけれど、実はこの人たちは、(得てして)アジア系の自動車メーカーの人たちなんだそうだ。

 ここで計測されたデータは成田の通関を軽々と突破し、故郷に持ち帰られ、根掘り葉掘りと調べあげられて自分ちの商品に速やかに反映されるというわけだ。

 そ、そうなんですか。ずいぶんとあからさまなんですね。でもどうせ売り出されれば、いくらでも調べられることでは? と思うのは私のような素人で、発売1年前くらいのクルマを並べることもあるのだという。それではデータを守ろうと必死になるのもわかる。展示するからには見せたいのだろうけど、自社の細かい技術は秘密にしたいメーカー。その秘密の部分こそ知りたいほかの企業のスパイたち。では、展示車のデータを守るためどういう工夫をしているか。

 たとえば今回のショーならレクサスLS辺りは格好の餌食となることは目に見えているから、多分ありきたりな写真を撮るのが精一杯のひな段なんかに据えられるのだろう。或いは、陳列ブースの床をツヤツヤの白にしておくとフラッシュでハレーションを起こすので、秘部が集中する車体底面が撮られずらいなんて話も聞いたことがある。

 ピカピカの床にそんな深い意味があったとは。
のり at 10:12 | Comment(4) | TrackBack(1) | 渡辺敏史

2005年09月24日

御料車のこだわり

 皇室の御料車というものが普通のクルマと何が違うのか、あまり考えたことがなかった。内装が豪華だとか、乗り心地が格段に良いとか、そんなことしか思い浮ばなかった。ところが、渡辺敏史さんの「カーなべ」【週刊文春 9月29日号 P.147】を読んでみたらどうもそんなレベルの話ではないようだ。こんど御料車が39年ぶりに刷新されるとのことで、それにちなんだエピソードが書かれてある。

 この30年で日本を取り巻く事情はがらりと変わった。武器といえば火炎瓶か鉄パイプぐらいだった昔と違って、今や相手は世界のテロリストだ。琵琶湖でピラニアが釣れるほど亜熱帯気味な気候の中で、歩くような速度で延々パレードしても音を上げず、矢や鉄砲ごときを跳ね返す屈強さが御料車には求められている。

 想像していたような優雅さではなく、屈強さが必要だったのだ。今まではニッサン・プリンスロイヤルだったのが、こんどはセンチェリーロイヤルになるのだとか。センチェリーをベースにして製作される。

 無論口外はされていないが、一説には80億とも100億とも囁かれる開発費にして、納入予定は5台で単価は5250万円。ソロバン度外視の名誉職とはいえ、これはトヨタだから出来た余裕の仕事ともいえる。

 車種の区別がつかないくらいのクルマ音痴で詳しいことが理解できなくて、何でそんなに開発費がかさむのかわからない。ただ安全性を追求していくとそういうことになるらしい。見た目がどうでもよければ戦車のようになってしまう。屈強だけでなく優雅でなければならないはずだ。

 ちなみにセンチェリーには、後席から外を見るVIPの顔が肖像画的に映るよう、窓枠を額のように真四角に縁取ったという逸話がある。もちろん御料車も主たる乗客の体格に合わせた数々のしつらえがあるだろう。

細部の細部にまでこだわっている、匠の仕事といえるのかもしれない。
のり at 20:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | 渡辺敏史