北朝鮮による拉致被害者、横田めぐみさんを題材にしたアニメ「めぐみ」の無料配信が開始されました。
2008年03月29日
2007年07月16日
「関係者の声」で作られた記事
msn毎日ニュースにこんな記事を見つけました。
私は、ここで問題になっている週刊文春の記事を読んだときから、真実を知りたいと思っていました。
確かに大人数の集団の中には、考え方の違う人達もいることでしょう。それが全体のどれくらいの割合なのか示さないで、”大ブーイング”と言っていること。家族会関係者、救う会関係者、といった○○関係者という正体不明な曖昧な表現。これらのことから信憑性に疑問を持っていたのです。
私には、中山恭子さんが首相補佐官でいるのと国会議員でいるのと、どちらが拉致事件解決に有効なのかわかりません。ただ中山さんが、私利私欲で国会議員になろうとしているとは考えにくいのです。
週刊文春は何のために今この時期にその記事を書いたのでしょう。国会議員になったのに拉致事件をおろそかにしたというのなら、大いに批判してもらいたいのですが、立候補しただけでここまで書いたのですから、その背景を考えざるをえません。まさか、単に安部(失礼しました)安倍内閣批判をしたかっただけ?
拉致家族会:週刊文春に抗議「記事は大誤報」
北朝鮮による拉致被害者家族会(横田滋代表)は16日、「週刊文春」が7月19日号(12日発売)で報じた「『拉致を政治利用するな!』中山恭子へ家族会の大ブーイング」の記事に対する抗議声明を発表した。
記事は、中山首相補佐官の参院選立候補について、「家族会や支援団体・救う会の中に出馬を厳しく批判する声が多い」などとし、匿名の家族会関係者とする人物のコメントを掲載した。声明は「記事は大誤報。家族会は中山補佐官を心から信頼しており、今回の立候補も拉致問題解決に大いに助けになると考え、できうる限りの支援をしている」などとしている。
週刊文春編集部のコメント 記事は確かな証言に基づいて執筆したものです。抗議については真摯(しんし)に対応したいと思います。
毎日新聞 2007年7月16日 19時19分
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/m20070717k0000m040048000c.html
私は、ここで問題になっている週刊文春の記事を読んだときから、真実を知りたいと思っていました。
確かに大人数の集団の中には、考え方の違う人達もいることでしょう。それが全体のどれくらいの割合なのか示さないで、”大ブーイング”と言っていること。家族会関係者、救う会関係者、といった○○関係者という正体不明な曖昧な表現。これらのことから信憑性に疑問を持っていたのです。
私には、中山恭子さんが首相補佐官でいるのと国会議員でいるのと、どちらが拉致事件解決に有効なのかわかりません。ただ中山さんが、私利私欲で国会議員になろうとしているとは考えにくいのです。
週刊文春は何のために今この時期にその記事を書いたのでしょう。国会議員になったのに拉致事件をおろそかにしたというのなら、大いに批判してもらいたいのですが、立候補しただけでここまで書いたのですから、その背景を考えざるをえません。まさか、単に
2006年11月15日
映画『めぐみ―引き裂かれた家族の30年』の監督夫妻と横田夫妻
アメリカ生まれのクリス・シェリダンさんとカナダ生まれのパティ・キムさん夫妻が製作した映画『めぐみ―引き裂かれた家族の30年』(以下『めぐみ―』)は、北朝鮮による日本人拉致事件を扱ったドキュメンタリー映画です。特に横田めぐみさんのご両親、横田滋さん、早紀江さんへの真剣な取材が基になっているようです。
『文藝春秋』(2006年12月号)に、監督夫妻と横田夫妻との対談が載っていましたので、一部抜粋してみました。
横田夫妻が口喧嘩する場面なども、そのまま映し出されているとのこと。ただ、ここ数年のことはともかく、それ以前の取材は出来ていなかったわけです。そこはどう表現されているのでしょうか。たとえば、昔、横田夫妻がテレビ番組「小川宏ショー」の家出人捜索コーナーに出演したことがあるのですが、放送日がわからなくなっていました。フィルムは処分されているかもしれません。
監督夫妻は、そのフィルムを懸命に探し、ついに見つけたのです。キムさんは、「小さな奇蹟」が起きた、神様からの贈り物ではないかと思ったそうです。(番組出演シーンの一部を予告編で見ましたが、ここだけでも胸が詰まります)
何年か前までは、ほとんどの日本人も拉致事件には無関心でした。
『めぐみ―』はアメリカやカナダの各地で上映され、数々の賞を受賞しています。ドキュメンタリー賞はもちろんですが、特に観客賞が多く与えられたことは注目すべきで、いかに観た人の心に響いたかを現しているのではないでしょうか。来年はイギリスでも上映されるそうです。
日本でも、『めぐみ―』は11月25日から全国で上映されます。ですが、ある程度限られた地域の方々しか観ることはできません。そこで、これからは、全国の自治体や団体で催される横田夫妻の講演会の代わりに、この映画を上映することはできないのかな、と考えました。公民館でもどこででも。
確かに横田夫妻の生の声が、訴える力が一番強いかもしれません。しかし、お二人とも、もう本当に疲労困憊のはずで、痛々しくてたまりません。楽しい話をするのならともかく、話すたびに辛い思いをしなければならないのです。もう全国の都道府県すべてを回り、お二人の講演回数は千回を超えているそうです。
映画の配給、上映にまつわる決まり事、運営方法、費用のことなど何も知らない私の思いつきです。でも、この映画の影響力を拉致事件解決のために活用しないのはあまりに惜しいです。
『めぐみ―』には政治色が無いと言われる理由がわかったような気がします。今日、11月15日は、29年前に横田めぐみさんが拉致された日。拉致された人の数だけ、今このときも長い長い悲劇は続いている。すべての、すべての方々が、一刻も早く自由になれますように!
『文藝春秋』(2006年12月号)に、監督夫妻と横田夫妻との対談が載っていましたので、一部抜粋してみました。
シェリダン 私たちはこの映画を、政治的な観点からではなく、人間ドラマとして描きたいと考えていました。ごく普通の銀行員の家庭に、想像を絶する出来事が起き、人生が一変してしまった。そして愛する娘を取り戻したいという一心で、長年戦ってきた。その姿を描きたかったんです。
早紀江 本当にわたしたちのありのままの姿を撮っていただきました。そして、いったい何が大切なことなのかをはっきりと伝える映画をつくっていただいて、心から感謝しています。わざとらしさや無理に感動させようとするところはまったくなくて、本当にリアルな映画で、そこが見る人を惹きつけると思います。
横田夫妻が口喧嘩する場面なども、そのまま映し出されているとのこと。ただ、ここ数年のことはともかく、それ以前の取材は出来ていなかったわけです。そこはどう表現されているのでしょうか。たとえば、昔、横田夫妻がテレビ番組「小川宏ショー」の家出人捜索コーナーに出演したことがあるのですが、放送日がわからなくなっていました。フィルムは処分されているかもしれません。
監督夫妻は、そのフィルムを懸命に探し、ついに見つけたのです。キムさんは、「小さな奇蹟」が起きた、神様からの贈り物ではないかと思ったそうです。(番組出演シーンの一部を予告編で見ましたが、ここだけでも胸が詰まります)
何年か前までは、ほとんどの日本人も拉致事件には無関心でした。
キム 横田夫妻がチラシを配ろうとしたら、ある女性が「こんなのダメ!」と言って、横田さんの手を激しくぶつシーンが印象的でした。この場面には、いかに人が無知かということ、また、事件について社会の理解が広がっていなかった当時の現実が、象徴的に現れていると思います。
『めぐみ―』はアメリカやカナダの各地で上映され、数々の賞を受賞しています。ドキュメンタリー賞はもちろんですが、特に観客賞が多く与えられたことは注目すべきで、いかに観た人の心に響いたかを現しているのではないでしょうか。来年はイギリスでも上映されるそうです。
滋 拉致問題の解決のためには、問題の国際化が重要です。この映画の上映が世界の人に拉致問題を知ってもらえるいい機会になり、拉致問題の国際化、ひいては解決の大きな一助になることを期待しています。
日本でも、『めぐみ―』は11月25日から全国で上映されます。ですが、ある程度限られた地域の方々しか観ることはできません。そこで、これからは、全国の自治体や団体で催される横田夫妻の講演会の代わりに、この映画を上映することはできないのかな、と考えました。公民館でもどこででも。
確かに横田夫妻の生の声が、訴える力が一番強いかもしれません。しかし、お二人とも、もう本当に疲労困憊のはずで、痛々しくてたまりません。楽しい話をするのならともかく、話すたびに辛い思いをしなければならないのです。もう全国の都道府県すべてを回り、お二人の講演回数は千回を超えているそうです。
映画の配給、上映にまつわる決まり事、運営方法、費用のことなど何も知らない私の思いつきです。でも、この映画の影響力を拉致事件解決のために活用しないのはあまりに惜しいです。
キム 映画のラストで、奥様が「もしめぐみが帰って来られたら、自由になれたという思いをまず味わわせてあげたい。それには自然が一番いい。広い牧場のようなところで寝転がって、『自由になれた―!』と言わせてあげたい」とおっしゃる場面があります。この言葉を聞いた瞬間、私は現在のめぐみさんが置かれた状況を、心の底から理解することができました。これは自由の問題なのだ、とより強く実感できたのです。本当に胸の奥に響く言葉でした。
『めぐみ―』には政治色が無いと言われる理由がわかったような気がします。今日、11月15日は、29年前に横田めぐみさんが拉致された日。拉致された人の数だけ、今このときも長い長い悲劇は続いている。すべての、すべての方々が、一刻も早く自由になれますように!
2006年04月28日
2005年10月15日
背後に見える闇
北朝鮮による拉致被害者5人が帰国して丸3年ということで、5人のコメントが新聞などを通してよせられている。みなさん懸命に生活している様子が窺い知れる。またまだ解決しない拉致問題に心を痛めていることも伝わってくる。だが、私は節目節目に出されるこれらのコメントを読むたびに、あるもやもやとした感情が湧き、次にある推論が頭に浮ぶのだ。
5人のお子さんたちは、今どういう気持ちで日本で暮らしているのか、日本を気に入ってくれているのだろうか、それが知りたい。いや、もっと端的に言うならば、間接的で良いから「日本が好き」と言って欲しいのだ。もし親がこちらにいるから渋々日本に居るというのでは残念だ。
ただ、先日ジェンキンスさんの、テレビでのインタビューを見て、曽我さんの娘さんたちは日本で暮らすことを喜んでいることがわかりほっとした。次女はあちらにいるときから「お母さんの居る日本に行こう」とジェンキンスさんに言っていたのだけれど、長女は日本に来ることをとても怖がっていたそうだ。帰国直後に東京女子医大に入院していたジェンキンスさんは、その長女に向って「まだ北朝鮮に戻りたいかい? 今ならまだ間に合うよ」と訊ねたところ、「イヤ、戻るのなら一人で戻って」と答えたそうだ。ジェンキンスさんは笑いながらそう語っていた。
そこから推し量ると、他のお子さんたちもそれなりに日本を気に入ってくれているのではないかと思う。では、何故それをはっきりと言葉で表さないのだろう。あくまでも私個人の推論なのだが、日本の良さを言うことは、裏返せば北朝鮮を非難していると受け取られることになりかねないという点に問題があるのではないだろうか。そのことによって、自分たちに何か危害が加わる気配を感じ取っているのではないだろうか。日本に居ながらにして、何かに怯えているのだとしたら、日本で暮らしているみんなで守ってあげないといけないのだが、そこの闇の部分が何なのか、私たち一般人には見えてこない。
ところで、14日、ある団体の幹部が薬事法違反事件で逮捕された。これが実は北朝鮮による拉致の疑いがある特定失踪者に関わる捜査にも関連があるらしい。実際のところはまだ先にならないとわからないが、もし日本国内に拉致に協力した人たちやそれを正当化する人たちが今もいるとしたら…拉致被害者の口が重いのもうなずける。
拉致問題の解決が見えない中で、嫌な記事を目にした。
「日本が10月中の再開を求めている日朝協議で、北朝鮮が再開の条件として、
横田めぐみさんの遺骨を別人のものと鑑定したことについて、
文書で過ちを認めるよう求めていることが明らかになった。」(FNN)とある。
読み間違えかと思った…。
「はらわたが煮えくりかえる」と比喩的に用いるが、実際私の胃は熱を持ってムクムクと本当に暴れている。
5人のお子さんたちは、今どういう気持ちで日本で暮らしているのか、日本を気に入ってくれているのだろうか、それが知りたい。いや、もっと端的に言うならば、間接的で良いから「日本が好き」と言って欲しいのだ。もし親がこちらにいるから渋々日本に居るというのでは残念だ。
ただ、先日ジェンキンスさんの、テレビでのインタビューを見て、曽我さんの娘さんたちは日本で暮らすことを喜んでいることがわかりほっとした。次女はあちらにいるときから「お母さんの居る日本に行こう」とジェンキンスさんに言っていたのだけれど、長女は日本に来ることをとても怖がっていたそうだ。帰国直後に東京女子医大に入院していたジェンキンスさんは、その長女に向って「まだ北朝鮮に戻りたいかい? 今ならまだ間に合うよ」と訊ねたところ、「イヤ、戻るのなら一人で戻って」と答えたそうだ。ジェンキンスさんは笑いながらそう語っていた。
そこから推し量ると、他のお子さんたちもそれなりに日本を気に入ってくれているのではないかと思う。では、何故それをはっきりと言葉で表さないのだろう。あくまでも私個人の推論なのだが、日本の良さを言うことは、裏返せば北朝鮮を非難していると受け取られることになりかねないという点に問題があるのではないだろうか。そのことによって、自分たちに何か危害が加わる気配を感じ取っているのではないだろうか。日本に居ながらにして、何かに怯えているのだとしたら、日本で暮らしているみんなで守ってあげないといけないのだが、そこの闇の部分が何なのか、私たち一般人には見えてこない。
ところで、14日、ある団体の幹部が薬事法違反事件で逮捕された。これが実は北朝鮮による拉致の疑いがある特定失踪者に関わる捜査にも関連があるらしい。実際のところはまだ先にならないとわからないが、もし日本国内に拉致に協力した人たちやそれを正当化する人たちが今もいるとしたら…拉致被害者の口が重いのもうなずける。
拉致問題の解決が見えない中で、嫌な記事を目にした。
「日本が10月中の再開を求めている日朝協議で、北朝鮮が再開の条件として、
横田めぐみさんの遺骨を別人のものと鑑定したことについて、
文書で過ちを認めるよう求めていることが明らかになった。」(FNN)とある。
読み間違えかと思った…。
「はらわたが煮えくりかえる」と比喩的に用いるが、実際私の胃は熱を持ってムクムクと本当に暴れている。
2005年07月26日
『めぐみ』〜北朝鮮拉致事件ドキュメンタリー漫画
『めぐみ』(前編・後編)を7月21日発売と同時に注文してみたものの、届いても読まないかもしれないと思っていた。ハッピーエンドの本でないことはわかっているし、今現在のことでもあるのだから、本を開く勇気が出そうになかった。
手元に届いた2冊、帯には漫画になっためぐみちゃんが可愛らしく明るくこちらを見ている。…読んでみようか……それからは一気にページをめくっていた。涙ぐむことはあっても、流れることはなかった。それよりも、恐怖と怒りで胃がムクムクと動くのが感じられた。
話の筋はほとんど知っていることなのだが、漫画の絵の力もあってより実感が湧く。横田家の太陽だっためぐみちゃんの様子は微笑ましい。、また一方、なかなか帰宅しないめぐみちゃんを、懐中電灯で道を照らしながら必死で探すお母様の早紀江さんと幼い弟さんたち。そのそばには不気味に海が波打っている。このときの足元がおぼつないような不安感を思うと息苦しくてたまらない。
一度だけ新潟の海を見たことがある。まだ小学生だった私には怖い海に見えた。空も曇っていたし、海の色も灰色と土色に近かった。埼玉生まれで、当時はまだ海には1,2度しか行ったことがなく、それも潮干狩りをするようなおだやかな関東の海しか見たことがなかった。ところが新潟で見た海は、波が押し寄せるたびに砂を削っていくような荒々しいものでひどく驚いた。だんだん自分の足元の砂までなくなるのではないかと怖かった。
漫画を見て、そのときの海を思い浮かべた。しかも薄暗くなった夕方、そして深まる夜。11月の寒風。大きく波で揺れる、真っ暗な中に閉じ込められて、めぐみちゃんの恐怖はいかばかりであったか。それまで明るく活発だっためぐみちゃんの表情が一変する。
拉致問題に詳しくない人たちや、小学生でも、この漫画を読んでみれば、めぐみちゃん、ご家族、お友達や周囲の人たちの表情や情景から、その心情を察することができるのではないかと思う。この話はめぐみちゃんのケースだが、実際はこれと同じ悲劇が日本中で起こっていることも感じ取って欲しい。
最後のほうに、早紀江さんがめぐみちゃんが戻ってきたときにしてあげたいことを思い描いた場面がある。晴れ渡る空の下、広々としたのどかな草原で、早紀江さん、めぐみちゃん母娘は、のびのびと手足を伸ばし安心しきったように寝そべっている。ここでも涙が出そうなのをこらえた。これは早紀江さんの希望でしかないのだ。
今日から六カ国協議が始まった。これが現実だ。この漫画の登場人物たちの顔が紙面いっぱいに並んでいるページがある。顔、顔、顔、全員が怒りに満ちた目をして訴えている。「めぐみちゃんを返せ!」「めぐみちゃんを返せ!金正日!!」と。実際はその周りに、そこに描ききれない、数えきれない人たちの顔があり、「拉致被害者を全員返せ!!」と、今北京に厳しい目を向けている。
その視線は、関係者や行動を起こしている人たちだけではなく、多くの国民のものである。マスコミは今から弱気な見通しを立てている場合ではない。日本国民が厳しい目でこの六カ国会議を注視していることを世界に発信し、特に日本政府と北朝鮮にその視線を痛いほど感じさせて欲しい。
この『めぐみ』は前編と後編だが、ぜひ3部作として解決編が出版されることを願っている。横田さんご夫妻の喜びの言葉と家族全員揃った写真が添えられたものを見て、私は安堵の涙を流したい。
*** 平成17年7月26日(火) 17:23 NHKニュース(WEB版より) ***
【 中韓“拉致議題”に強硬反対 】
26日から北京で始まった6か国協議で、韓国の代表は、日本が拉致問題を協議の議題として取り上げることに反対の立場を示したほか、議長国・中国の共産党機関紙も「日本は各国の反対にもかかわらず、拉致問題にこだわっている」と批判しました。
手元に届いた2冊、帯には漫画になっためぐみちゃんが可愛らしく明るくこちらを見ている。…読んでみようか……それからは一気にページをめくっていた。涙ぐむことはあっても、流れることはなかった。それよりも、恐怖と怒りで胃がムクムクと動くのが感じられた。
話の筋はほとんど知っていることなのだが、漫画の絵の力もあってより実感が湧く。横田家の太陽だっためぐみちゃんの様子は微笑ましい。、また一方、なかなか帰宅しないめぐみちゃんを、懐中電灯で道を照らしながら必死で探すお母様の早紀江さんと幼い弟さんたち。そのそばには不気味に海が波打っている。このときの足元がおぼつないような不安感を思うと息苦しくてたまらない。
一度だけ新潟の海を見たことがある。まだ小学生だった私には怖い海に見えた。空も曇っていたし、海の色も灰色と土色に近かった。埼玉生まれで、当時はまだ海には1,2度しか行ったことがなく、それも潮干狩りをするようなおだやかな関東の海しか見たことがなかった。ところが新潟で見た海は、波が押し寄せるたびに砂を削っていくような荒々しいものでひどく驚いた。だんだん自分の足元の砂までなくなるのではないかと怖かった。
漫画を見て、そのときの海を思い浮かべた。しかも薄暗くなった夕方、そして深まる夜。11月の寒風。大きく波で揺れる、真っ暗な中に閉じ込められて、めぐみちゃんの恐怖はいかばかりであったか。それまで明るく活発だっためぐみちゃんの表情が一変する。
拉致問題に詳しくない人たちや、小学生でも、この漫画を読んでみれば、めぐみちゃん、ご家族、お友達や周囲の人たちの表情や情景から、その心情を察することができるのではないかと思う。この話はめぐみちゃんのケースだが、実際はこれと同じ悲劇が日本中で起こっていることも感じ取って欲しい。
最後のほうに、早紀江さんがめぐみちゃんが戻ってきたときにしてあげたいことを思い描いた場面がある。晴れ渡る空の下、広々としたのどかな草原で、早紀江さん、めぐみちゃん母娘は、のびのびと手足を伸ばし安心しきったように寝そべっている。ここでも涙が出そうなのをこらえた。これは早紀江さんの希望でしかないのだ。
今日から六カ国協議が始まった。これが現実だ。この漫画の登場人物たちの顔が紙面いっぱいに並んでいるページがある。顔、顔、顔、全員が怒りに満ちた目をして訴えている。「めぐみちゃんを返せ!」「めぐみちゃんを返せ!金正日!!」と。実際はその周りに、そこに描ききれない、数えきれない人たちの顔があり、「拉致被害者を全員返せ!!」と、今北京に厳しい目を向けている。
その視線は、関係者や行動を起こしている人たちだけではなく、多くの国民のものである。マスコミは今から弱気な見通しを立てている場合ではない。日本国民が厳しい目でこの六カ国会議を注視していることを世界に発信し、特に日本政府と北朝鮮にその視線を痛いほど感じさせて欲しい。
この『めぐみ』は前編と後編だが、ぜひ3部作として解決編が出版されることを願っている。横田さんご夫妻の喜びの言葉と家族全員揃った写真が添えられたものを見て、私は安堵の涙を流したい。
*** 平成17年7月26日(火) 17:23 NHKニュース(WEB版より) ***
【 中韓“拉致議題”に強硬反対 】
26日から北京で始まった6か国協議で、韓国の代表は、日本が拉致問題を協議の議題として取り上げることに反対の立場を示したほか、議長国・中国の共産党機関紙も「日本は各国の反対にもかかわらず、拉致問題にこだわっている」と批判しました。
2005年07月03日
横田早紀江さんの言葉
横田めぐみさんのお母様、横田早紀江さんの言葉は、いつも人の心にしみてくる。もう何年か前になるが、永六輔さんが横田早紀江さんについて「(政府などに対して)誰よりも厳しいことを言っているのに、品があって無駄がない。見事な日本語を使う。そういう人は(オウム事件の)坂本弁護士のお母様のとき以来だ」と感心していた。私も坂本弁護士のお母様がダブって見えていたので、まったく同感だった。
しかし早紀江さんの言葉は、北朝鮮にも日本政府にも伝わってはいない。拉致被害者家族会による座り込みのときの写真が、【週刊文春 7月7日号】に掲載されている。真夏と思われるほどの猛暑の中だった。汗をぬぐう横田さん、地村保志さんのお父様、地村保さんも頭にタオルを乗せて頑張っている。息子さん一家が戻って来られたあとも、「拉致問題が解決するまで、これからもずっと活動していかなければならないと思っている」と力強く語っていたことを思い出す。
アメリカの人権活動家が横田さん夫妻と面会し、「めぐみさん救出を訴えた早紀江さんの著書をアメリカで出版し、拉致被害者救出を手助けしたい」と申し出たという。めぐみさん拉致事件と家族の救出活動を追ったドキュメンタリー映画も完成するそうだが、それもアメリカ人の手による。また、米下院外交委員会は6月30日、北朝鮮による拉致問題の早期解決を求める決議を全会一致で採択し、近く本会議で採択されるそうだ。
正直私には政治的な背景や、難しい話はわからない。ただ横田早紀江さんが訴えている「一日も早く、子供達を元の自由に返して頂きたい。」という叫びは説明がいらない話だ。当事者でないアメリカでさえ手助けしようとしているのは、この言葉の持つ意味が国境を越えているからだ。
もうこの問題はアメリカに頼るしかないのかな、と思う。悲しいけれど、日本には解決する力がないのだと認めざるを得ない気持ちだ。座り込みの日、小泉首相はいつも通る道を変更して、家族の前を通らなかったという。
しかし早紀江さんの言葉は、北朝鮮にも日本政府にも伝わってはいない。拉致被害者家族会による座り込みのときの写真が、【週刊文春 7月7日号】に掲載されている。真夏と思われるほどの猛暑の中だった。汗をぬぐう横田さん、地村保志さんのお父様、地村保さんも頭にタオルを乗せて頑張っている。息子さん一家が戻って来られたあとも、「拉致問題が解決するまで、これからもずっと活動していかなければならないと思っている」と力強く語っていたことを思い出す。
アメリカの人権活動家が横田さん夫妻と面会し、「めぐみさん救出を訴えた早紀江さんの著書をアメリカで出版し、拉致被害者救出を手助けしたい」と申し出たという。めぐみさん拉致事件と家族の救出活動を追ったドキュメンタリー映画も完成するそうだが、それもアメリカ人の手による。また、米下院外交委員会は6月30日、北朝鮮による拉致問題の早期解決を求める決議を全会一致で採択し、近く本会議で採択されるそうだ。
正直私には政治的な背景や、難しい話はわからない。ただ横田早紀江さんが訴えている「一日も早く、子供達を元の自由に返して頂きたい。」という叫びは説明がいらない話だ。当事者でないアメリカでさえ手助けしようとしているのは、この言葉の持つ意味が国境を越えているからだ。
もうこの問題はアメリカに頼るしかないのかな、と思う。悲しいけれど、日本には解決する力がないのだと認めざるを得ない気持ちだ。座り込みの日、小泉首相はいつも通る道を変更して、家族の前を通らなかったという。
